ウラン物語 その1 ウラン誕生、天野治

原子力発電について、丁寧に説明した資料は

あまりありません。反対か、推進か、この議論が多すぎます。

もっと科学的に、知ること、伝えることが大切です。

 

 

ウラン物語 その1 ウラン誕生

 

宇宙は水素(73%)とヘリウム(25%)で構成されている。この水素が核融合反応でリチウムができる。リチウムの核融合で炭素が、次に酸素が、そして鉄ができる。これでおしまいである。地球のコアが鉄でできているのは、この理由による。現在の太陽の核融合では、鉄までしかできない。

この理由は、少し難しくなるが、元素の結合エネルギーをみるとわかる。結合エネルギーが大きいほど安定である。鉄のところでピークになる。

しかし、超新星爆発など、星の末期では、莫大なエネルギーでの核融合反応が起こる。すると、鉄のピークを通り越して、さらに重い物質まで超核融合反応でできる。その結果できたのが、ウランやウランよりも重い物質もできている。

そして、超新星爆発がおこり、付近にちりがまき散らされる。このちりを材料に太陽系、そして、地球ができた。地球の中にウランが含まれるのは、この理由による。

 

 

(参考)「石油ピーク後をどう生きるか」愛智出版 天野治著